絵画は「描く事」が実体で、そのどうしようもない深い実体の中を泳ぎきってどこかに漂着しようともがいている。
知識や観た経験は重要な道具で、その道具と身体とを駆使して途方も無く泳ぎだす。
エサ場を求め海に飛び込んだシロクマの様に、次の氷の大地を得る為に漕ぎだすのだ。
シロクマがいつか力つきる時、それはこの先に陸地が無いという知識が邪魔をするのだろうか?
いや、必ず陸地があるという希望的な観測を裏付ける知恵が掻く手足を後押しするのではないか?
絵画は一発勝負ではないから、何度も装備を確認して泳ぎだせば良い。
溺れてしまえば苦しいけれど、死ぬ訳ではないから、また漕ぎ出せば良い。

寒いので絵の具が硬い。
絵の具を練っているのはオイルなので、そのオイルの流動性が阻害されるほど寒いようだ。
パレットナイフが重い。
制作と温度って重要。
